次世代シーケンサーのすゝめ
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次世代シーケンサーの解析方法

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目次

次世代シーケンサーの手順には、大きく分けていくつかの解析フローが存在します。そこでここでは、それぞれどのような解析を行うのかについて具体的にご説明。今後シーケンサーの導入を検討している方は、ぜひご参考ください。

次世代シーケンサーの
解析フロー

次世代シーケンサーを用いて解析を行う場合、まずは解析したいDNAやRNAなどの核酸を適した形に整えるところから始めます。

核酸抽出

核酸抽出は、細胞や組織からDNAやRNAなどの核酸を取り出し、シーケンス解析に適した純度・量に整えることを言います。代表的な方法としては、以下の通りです。

フェノール/クロロホルム法

細胞や組織からDNAやRNAなどの核酸を、タンパク質や脂質といった不純物から高純度で抽出する古典的な有機溶媒抽出法です。対象の細胞膜・核膜を破壊(細胞破砕)したのち、フェノール/クロロホルムを1対1で混合した液で攪拌するといった手順で行われます。

スピンカラム法

遠心力を利用し、核酸(DNAやRNA)を効率的に精製する方法。市販のキットを用いて比較的簡単に抽出が可能なのがメリットです。

磁気ビーズ法

シリカやポリマーがコーティングされた、核酸と結合する性質を持つ磁性粒子(ビーズ)を用いてDNAやRNAなどの核酸を選択的に回収・精製する抽出法のこと。ロボット装置との相性が良く、自動化に適しているのが特徴です。

酵素処理法

分解する核酸によってリゾチームやプロテイナーゼK、セルラーゼなど特定の酵素を使い、細胞壁やタンパク質などの障壁を分解して核酸を効率よく取り出す方法のこと。難処理のサンプルに適しており、他の抽出法とも併用可能です。

ライブラリー調製

ライブラリー調製は、抽出したDNAやRNAなどのサンプルを次世代シーケンサーが読み取れるよう塩基配列(アダプター)を付け、構造を変換する工程を言います。

サンプルの種類や目的に応じて
調製法が異なる

次世代シーケンサーはDNA-SeqやRNA-Seq、エクソーム解析、メチル化解析など、サンプルや目的に応じてライブラリー調製の方法も異なります。例えばRNA-Seqでは、rRNA除去やポリA選択などの前処理が必要です。

このようなライブラリー調製の設計は、解析精度に直結するとも言えるでしょう。

自動化・キット化が進み、
再現性と効率が向上

近年では多くのメーカーが市販キットを提供しており、操作の標準化・省力化が可能です。

磁気ビーズ法や酵素処理法と組み合わせることで、高スループット対応や自動化装置との連携も進んでいます。

クラスター形成(DNA増幅)

クラスター形成はフローセル上でDNA断片を増幅し、シーケンス可能な信号源を作る工程です。

まず、ライブラリー調製で付加されたアダプター配列がフローセル表面のオリゴ配列と相補的に結合することで、DNA断片がフローセル上に固定されます。次に、「ブリッジ増幅」で局所的なPCR増幅を行い、クラスター(同一配列を持つDNAの集団)形成を促すのが一連の流れです。

均一かつ適度な密度でクラスターを形成できれば、高精度な読み取りや誤差の低減に繋げられるでしょう。

シーケンス

ここまでを前準備として、いよいよシーケンスに移ります。具体的な工程としては以下の通りです。

蛍光シグナルによる塩基読み取り

例えばイルミナ方式では、クラスター化されたDNA断片に対して蛍光標識されたヌクレオチドを1塩基ずつ取り込ませ、カメラでシグナルを検出することで塩基配列を読み取ります。

各塩基(A, T, G, C)が識別できる色素で標識されており、サイクルごとに1塩基ずつ記録されるのが特徴です。

並列・高スループットな読み取り

フローセル上に形成された数百万~数十億のクラスターを同時に読み取ることで、膨大な量のデータを短時間で取得できます。この並列性により、現実的な時間とコストで全ゲノム解析やRNA-Seqなどの大規模解析が可能です。

しかし実際には、クラスター形成、シーケンスおよび塩基の読み取り工程は次世代シーケンサーの中で全自動で進みます。実際に必要となる作業としては、ライブラリーをセットし、設定をするだけです。その後、データ解析可能なファイルが出力されます。

データ解析

最後に、結果を基にデータ解析を行います。具体的には、取得した膨大な塩基配列データを整理・精査し、生物学的な意味を抽出する工程です。主にリードの品質評価(QC)やリファレンスへのマッピング、変異検出(SNP、インデル)、発現量解析(RNA-Seq)などが含まれます。

解析では専用のソフトや計算手法を使い、目的に合った手順(パイプライン)を組み立てることが大切です。また、解析の正確さや安定性を保つには、サンプルの準備やシーケンスの条件と、解析方法の整合性も求められると言えるでしょう。

監修
監修者コメント

次世代シーケンサーによって得られた膨大なデータの解析、と聞くと不安に感じるかもしれません。しかしながら、最近ではバイオインフォマティクスの専門知識がなくても、簡単に意味のあるデータを得ることができる解析ソフトウェアもご利用いただけます。

イルミナでは、BaseSpace™ Sequence HubやDRAGEN™など、さまざまな用途に応じてご利用いただける解析ソリューションも提供しています。解析方法に不安がある方は、ぜひご相談ください。

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