次世代シーケンサーのすゝめ
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次世代シーケンサーの受託サービス

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目次

次世代シーケンサーを使用する方法の一つとして「受託解析」があります。これは専門的に研究・解析を担う企業に対し、目的に応じた解析を依頼するものです。ここではその具体的な特徴や費用の目安、購入との違いなどについて、詳しくご紹介しましょう。

次世代シーケンサーの
受託解析サービスとは

一般的な受託解析では、実験デザインから気軽に相談が可能です。会社にもよりますが、全ゲノム解析やRNA-Seq、エクソーム解析、16S rRNA解析、メチル化解析、ChIP-Seqなど多様なNGS解析を依頼することができます。

また、ライブラリー調製済みサンプルの持ち込みや、目的に応じたパネル選択、カスタム設計など柔軟なサポートに対応している場合も多いようです。

次世代シーケンサーの受託解析
サービスの費用と納期の目安

しかし、気になるのが受託サービスの費用だと思います。そこでここでは、複数の受託企業の費用から参考例をまとめてみました。

日本ジェネティクス

mRNAシーケンス/3Gbの場合:
38,060円(税込)

細胞内で発現しているmRNAの配列を網羅的に読み取り、遺伝子の活動状態を解析する「mRNAシーケンス」サービスは、以下のようにシンプルな条件だと4万円弱で依頼可能です。

また、この金額にはサンプルQC費用やライブラリー調製費用、シーケンス費用が含まれています。

参照元:日本ジェネティクス(https://n-genetics.com/ngs/)

ギガ読みサービス/3Gbの場合:
21,000円(税込)

日本ジェネティクスの「ギガ読み」サービスは、ライブラリー調製を顧客自身が行い、シーケンス解析のみを安価に委託できるのが特徴です。

特に3Gbのようにコンパクトな容量だと、費用もかなり抑えることができるでしょう。

参照元:日本ジェネティクス(https://n-genetics.com/ngs/)

ギガ読みサービス/50Gbの場合:
154,000円(税込)

「ギガ読みサービス」は、仮に50Gbといった容量の大きいものになっても最小限のコストで受託可能です。

依頼データ量によって1Gbあたりの金額が変動するそうなので、検討する際は一度ご相談ください。

参照元:日本ジェネティクス(https://n-genetics.com/ngs/)

ユーロフィンジェノミクス

ゲノム解析の場合:62,400円(税不明)

ユーロフィンジェノミクスでは、サンプルQCやライブラリー調製、出荷費用までを含む「バリュープライス」にて受託サービスを提供しています。1サンプルの場合の特徴は以下の通りです。

参照元:ユーロフィンジェノミクス(https://eurofinsgenomics.jp/jp/service/ngs/genome/)

ダナフォーム

ダナフォームは、遺伝子発現解析やシングルセル解析、ゲノム解析といった目的に応じて幅広いプランを用意しています。今回はそれぞれのプランごとに、代表的なものをご紹介しましょう。

CAGE-Seq(遺伝子発現解析)の場合:99,000円(税込)※1サンプル

CAGE-Seqは完全長のcDNAのみを回収し、mRNAやlncRNAの発現量および転写開始点を網羅的に解析する新しい手法です。理研とダナフォームの共同開発により生まれたもので、定量性に優れ、低コストで高速解析が可能といった利点から、文部科学省をはじめ幅広い組織で活用実績があります

参照元:ダナフォーム公式HP(https://cage-seq.com/jp/)

10x Genomics Chromium single-cell RNA-Seq(シングルセル解析)の場合:
990,000円(税込)※1サンプル

1サンプルあたり約3,000細胞を目標ターゲットとし、1細胞あたり約50,000~100,000リードという膨大なデータを取得できるのが特徴。凍結輸送や生細胞持ち込み、出張解析まで、サンプルの提出方法も多岐に対応しています。

参照元:ダナフォーム公式HP(https://cage-seq.com/jp/)

全エクソームシーケンス(ゲノム解析)の場合:104,500円(税込)※1サンプル、8の倍数

タンパク質をコードする遺伝子の約20,000遺伝子を網羅的にカバーした解析方法で、特に低コストで効率的に疾患関連遺伝子の変異を同定したい場合におすすめだと言われています。また、FFPE検体由来のDNAからも解析可能です。

参照元:ダナフォーム公式HP(https://cage-seq.com/jp/)

次世代シーケンサーを
受託するか購入するか

多様に展開する次世代シーケンサーの受託サービスですが、中には「機器を購入し、自社で解析を行う」ことも併せて検討している方もいるでしょう。そこで、それぞれのメリットとデメリットをまとめてみました。

受託サービスのメリット・デメリット

受託サービスのメリット・デメリット

受託サービスは装置を購入することなく次世代シーケンサーを活用できるほか、研究員等の人件費も抑えられるため、コスト的な意味では大きな利点があります。

複雑な部分を専門家に任せられる
メリットも大きい

コスト以外でも、受託サービスはライブラリー調製や解析といった専門性の高い部分をプロに任せられるため、初心者の方でも安心感が大きいというメリットが。また、サンプル数や解析量によって対応してもらえることから、装置稼働率を気にせず運用が可能です。

実験から解析まで一括で依頼すれば、社内リソースを他業務に集中できるのも魅力だと言えるでしょう。

多くの解析や柔軟性を求める場合は、
デメリットになる場合も

しかし、受託サービスは少量・単発利用を繰り返すと、逆に割高になりかねないというデメリットがあります。

また、混雑状況により納期が見えにくい、スタンダードなメニュー以外は交渉が必要、用途変更や装置更新などを自社判断で即時対応できないといった注意点も。次世代シーケンサーの長期的な運用を考えている場合には、購入の方が適していることもあるでしょう。

購入のメリット・デメリット

購入のメリット・デメリット

対して、装置を購入するケースでは「外部委託に頼らず済むことで、柔軟に解析スケジュールを構築できる」のが主なメリットです。

スケジュールの融通が利きやすいのが
大きなメリット

施設に次世代シーケンサーを保有することで、いつでも分析・解析が可能となり、論文提出で立てこむ時期や研究のPDCAを回していきたい際にスケジュールを柔軟に調整することができます。

また、機器操作や解析技術を自社に蓄積することで、将来的な競争力に繋がる可能性もあります。蓄積された独自のノウハウを社外秘にすれば、機密性を保つことも可能です。

初期投資や維持費など、コスト面では
デメリットも

ただし、装置の購入には本体購入や運用に関するコストがかかります。専門的な運用体制と解析スキルが求められ、更新対応も必要となるため、人材の確保や大量データの保存・解析環境の整備に悩む企業も出てくるでしょう。

思ったよりもサンプル数が少ないと投資対効果が低く、装置の活用が限定される恐れもあります。初期投資を行う際には、自社との相性をしっかりと見極めたいですね。

次世代シーケンサーを
購入した事例

受託サービスを受けたことがある方は多いかと思いますが、購入には一歩踏み込めない企業も少なくないのではないでしょうか。そこで、実際に次世代シーケンサーを購入した企業・団体の事例をご紹介します。

より速く・手軽に・低コストで
ウイルス解析ができるようになった

引用元HP:Youtube(https://www.youtube.com/watch?v=_Hici7y8zks)
会社・団体名国立感染症研究所 インフルエンザ研究センター
研究内容日本および東アジア地域で流行するインフルエンザウイルスの解析と監視

導入したMiSeq™ i100シリーズは、高出力NGSに比べデータ量こそ小さいものの、ウイルスのような小さなゲノムを対象とする解析で十分な性能を発揮し、特にランタイムが短いことが大きな利点となっています。300サイクルでは朝のセットで夕方には解析に進め、600サイクルでも翌朝には結果が得られるため、多検体時には毎日ランが可能となり、作業ストレスから解放され研究の効率が向上しました。

さらに、従来の次世代シーケンサーでは試薬の凍結保存が必要でしたが、MiSeq™ i100では常温保存が可能であり、事前準備の負担が大きく軽減。ライブラリーさえ準備できていればすぐランが開始できるため、「今からでは間に合わない」という心理的負担も減り、スタッフのモチベーション維持にもつながっています。

コスト面でも試薬単価が従来より安く、データ量あたりの単価が改善されただけでなく、データ品質の向上も実感しています。モニター上のガイドに従って操作するだけでミスなく作業を進められるなど、操作性にも優れています。特に欠点が見当たらないほど使いやすく、まさに理想的な次世代シーケンサーです。

外注と違ってプロセスが分かるし、データの質等も相談しながら進めることができた

引用元HP:YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=G8M5VeBXtZ4&t=25s)
会社・団体名東京農業大学 生物資源ゲノム解析センター
研究内容様々な動物や作物のゲノム解析

2008年という早い段階から「次世代シーケンサー」を導入し、解析体制を整えてきました。ゲノム研究では、膨大な量のACGT配列情報を正確かつ迅速に読み取る必要がありますが、先進的なシーケンス機器の活用により、生物種ごとに最適化された高精度・ハイスループットな解析が可能となっています。

さらに、外部委託とは異なり、解析プロセスを明確に把握しながら進められる点も大きなメリットです。進行中のデータ品質や解析方針について密に相談できるため、工程面での効率性が高く、より納得度の高い研究成果につなげられます。

シングルセル解析の技術適合性と
安心のサポートが導入の決め手に

引用元HP:YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=75oCNTRKbpY&t=6s)
会社・団体名bitBiome
研究内容微生物のシングルセルゲノム解析技術を用いた受託解析、および共同研究開発

微生物1細胞単位でゲノムを抽出・増幅し、シングルセル全ゲノム解析を可能にする独自技術「bit-MAP®テクノロジー」を開発しています。この技術で得られる情報を、イルミナ社のNextSeq™2000システムが高精度かつハイスループットで読み取ることで、高速かつ大量のデータ取得を実現しています。

シーケンス速度と生成データ量のバランスを踏まえると、NextSeq™2000は弊社技術との親和性が高い装置だと判断しました。また、トラブル発生時にはイルミナチームによる迅速なアフターサポートが受けられる点も、大きな安心材料となっています。

監修
監修者コメント

近年では次世代シーケンサーの受託サービスも選択肢が豊富なため、従来に比べると技術を導入しやすい状況となっています。しかし、長い目で見ると装置自体を購入した方が費用対効果が見込めたり、納期の融通が利きやすいというメリットもあります。

操作のハードルが高いと思う研究者もいらっしゃるかもしれませんが、弊社の最新次世代シーケンサーは、操作が非常に簡単で誰でも簡単に使っていただけるのも特徴です。

データ解析もバイオインフォマティクスの専門知識がなくてもクリックだけで使えるBaseSpace Sequence Hubなどをご用意しています。もし購入に迷っているのであれば一度相談してみてください。

監修企業情報ページ
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「次世代シーケンサーのすゝめ」

次世代シーケンサーは未来の研究や製品開発の可能性を広げる重要な装置です。しかし、初めて次世代シーケンサーを導入する方にはハードルが高く感じられるケースも少なくありません。

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